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2023年4月11日 up 終了しました。ご参加ありがとうございました。

高木学校 第24回市民講座
「「語り」で問う放射線被害・被ばく・避難ー福島第一原発事故12年」

 福島第一原発事故12年で最も顕著に現れている放射線被ばくによる健康被害は、福島県で多発している小児・青年の甲状腺がんです。2022年2月には環境大臣が原発事故由来の放射線影響を明確に否定しました。しかし、政府が依拠する国際機関の報告書における多くの誤りや根拠のない主張が明らかになっています。

 甲状腺がんの多発は「過剰診断」によるとする専門家たちの言説は矛盾に満ちています。この3月、福島県の甲状腺評価部会においては、一部の専門家がことさら「過剰診断」のリスクを強調し、甲状腺検診の「デメリット」を広めて検査を縮小しようとしてます。しかし甲状腺検診は県民の健康維持に寄与していることも明らかになっています。これを認めてしまえば、被災者の知る権利も侵害されてしまいます。

 日本は世界有数の地震国でありながら原発が多く立地しています。少なくとも488万人がUPZ(原発から30q圏内)に住んでいるという試算があります。実効性のある避難計画が作成され、実行される見込みはほとんどありませんがそのことは余り知られていません。福島第一原発事故では、30q圏よりもはるかに広い範囲に住む人が被害を受け、故郷を離れ、社会的な差別と政治的な抑圧を経験しています。放射能汚染によって自然環境自体も痛めつけられています。

 いまグリーントランスフォーメーション(GX)推進の掛け声のもと、政府は原発の再稼働に舵を切ろうとしています。その電気を得るために失うものは何でしょうか? 汚染と被害の実態が隠されるという歴史は繰り返され、教訓は生かされそうにありません。そのことを「語り」問うていきたいと思います。


日 時: 2023年4月30日(日) 13時00分 から 17時00分
               (15時30分から15時40分まで休憩)

会 場: オンライン会議システムZoomを使用したオンライン講座です。(定員:90名)
     ・資料はあらかじめPDFでお送りしますので、事前のダウンロードをお勧めします。
     ・講演は録画して後日公開します。

主 催: 高木学校

参加費: 無料 カンパ大歓迎!
      <送金先> 郵便振替 00150-8-28425
      (ゆうちょ銀行019店 当座 口座番号0028425)加入者名 高木学校

     申 込: 以下の申込みフォームより申込みをお願いします。
     → 第24回市民講座 参加申込みフォーム ※締切:4月28日(金) 23:00まで
     折り返し、事務局より市民講座参加用のURL等をメールでお送りします。
     入力していただくメールアドレスに誤記があるとメールが届かないので、
     ご注意ください。定員(90名)になり次第、受付を終了します。

【Zoom を初めて使用される方へ】
※マイク・スピーカー機能のついた PC、または、スマートフォン、タブレットが必要です。
※スマートフォン・タブレットをお使いの方は、Apple Store または Google Play から「Zoom」で検索し、「ZOOM cloud meetings」アプリをインストールしてください(無料)。
※パソコンをお使いの方は、参加 URL をクリックすると自動的にアプリのダウンロードを要求しますので、許可してインストールしてください(無料)。
※開始時間になりましたら、参加 URL を再度クリック(またはタップ)いただくか、トップメニューの「参加」ボタンから、会議 ID とパスワードを入力して入室してください。

※チラシ(PDF/270.7kb)のダウンロードは、こちらから


プログラム:
< 13時00分 から 13時10分 >
【はじめに】奥村晶子(医療被ばく問題研究グループ)

〇プレゼンテーション〇
< 13時10分 から 15時30分 >
放射線防護
【1】被ばく影響を否定する国際機関アンスケア(UNSCEAR)
川嘉之(医療被ばく問題研究グループ)
林衛(富山大学 科学コミュニケーション研究室/UNSCEAR 2020/21報告書検証ネットワーク 世話人)
●福島県で多発している甲状腺がんを日本政府が原発事故の放射能によるのではないとするのに持ち出すのがアンスケアの報告書です。来日した説明会で「科学」を標榜するアンスケアの誤りや無根拠が明らかになりました。

【2】被ばく被害を切り捨てる「専門家」
奥村晶子(医療被ばく問題研究グループ)
●甲状腺がん多発の原因を「過剰診断」であると主張する「専門家」の言葉をたどります。矛盾に満ちた言葉から見えてくるのは、被ばく被害の切り捨てです。

「過剰診断」Q&A
崎山比早子・野中典子(医療被ばく問題研究グループ)
●3月20日の甲状腺評価部会では過剰診断についての論文が紹介されました。医療被ばくをともなうがん検診は推進しておきながら、福島県ではことさら過剰診断のリスクを強調して、甲状腺検診のデメリットを広めています。

避難
【3】今、もういちど考える 原子力災害と「避難」
山田千絵(くらしの中からかえるプロジェクト・医療被ばく問題研究グループ)
●放射能汚染は、影響する相手を選ばず、また環境の汚染は長期にわたります。安全に避難できる原子力災害避難計画を作ることはできません。原子力災害は「避難」によって解決できないことは明かです。

< 15時30分 から 15時40分 > 休憩

< 15時40分 から 16時50分 >
〇意見交換〇 (17時には終了する予定です。)


当日資料:
【2】被ばくを切り捨てる「専門家」(PDF/2.8Mb)
【3】今、もう一度考える「避難」(PDF/1.5Mb)

2024年3月18日 up

講演動画:
【1】被ばく影響を否定する国際機関アンスケア(UNSCEAR) 語り 瀬川嘉之
【1】被ばく影響を否定する国際機関アンスケア(UNSCEAR) 林衛
【2】被ばく被害を切り捨てる「専門家」 奥村晶子
「過剰診断」Q&A 崎山比早子・野中典子
【3】今、もういちど考える 原子力災害と「避難」 山田千絵


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